4月5日(土)晴れ

こんにちは。麻雀ぐーぐです。


ここ3日間ブログをサボってしまいました。全世界60億人のぐーぐブログファンの皆様大変申し訳ございませんでした。


もうね、毎日更新は無理かもわからんね。まあでもね、私がいるうちはどうにかこのブログは続けていきたいとは思っております。



さて、サボっていたせいでここ最近当ブログへのアクセス数が激減しています。

しかし、こんなにすぐ結果として表れるもんかね。数字ってのは本当に正直ですよね。


ってなわけで、春だし、アクセス数を取り戻すために恒例の昔話でもしていきたいと思います。予告していたアルアインおじいちゃんの話です。まあアクセス数いうてもほぼ常連様からのアクセスだけなんですけどね。



あれは、かれこれ6、7年程前の話です。


当時勤めていた雀荘の同僚に初老のメンバーがいました。

ちゃんと聞いたことはありませんが、恐らく60代半ばくらいだったでしょうか。

身長は推定155㎝。小さいおじいちゃん。名前はSさんとしましょう。


24時間営業のそのお店の昼番は、店長、副店長、Sさん、そして新人の私の4人で回していました。基本3人番で、4日に1回誰かがお休み。


ただ、店長も副店長もなんだかんだ理由を付けてズル休みをすることがあり、必然的にSさんと私はかなりの頻度で顔を合わせていました。


Sさんの麻雀はお世辞にも勝てる麻雀と言えるものではありませんでした。THE雀荘メンバー麻雀。基本どんな場面でも黒子に徹し、目立たず、騒がず、いわゆる「きれいな麻雀」を打ち続ける。そして当然のようにしっかり弱い。雀荘メンバーのお手本のような方でした。


放銃すると「あちゃー」とかわいい表情を繰り出し、店長にすぐ「Sちゃん今日も弱いねー」といじられるくせに、集中すると、ピンと背筋が伸びて凛としたかっこいい表情で麻雀を打つ。


私は歴戦の老兵感のあるその後ろ姿が大好きなのでした。


普段はとっても穏やかで優しいけど、調子に乗った私を叱る際には「おう、小僧、あんまナメたことしてんじゃねーぞ」と無駄に凄んでくるSさん。


そんなSさんから私は雀荘メンバーのイロハを一から学んだのでした。


由緒正しき古参雀荘メンバーのSさん。当然趣味はギャンブル。平日の休みはパチンコで時間を潰し、土日は競馬。私と話はよく合いました。


土日の同番の際にはよく一緒に競馬の予想をしました。

もちろんネット投票などできないSさん。ってかそもそも携帯持ってたっけ?


私と同番の日には私の携帯で馬券を買っていました。休みの日は電車に乗って競馬場やWINSに馬券を買いに行っていたようです。


大体平日のうちに私に2~3万円程渡してきて、それでよく3連単を買っていました。

1点1万円という男の馬券です。当たるわけもないのに。


ただ、穴でもお構いなく1点1万で買うため、さすがに怖くて吞むことはできませんでした。


好きな馬はアルアイン。2017年の皐月賞馬です。

なんで好きなのか聞いたような気がしないでもないですが覚えてはいません。


ちなみにその2017年、ダービー馬はレイデオロ、菊花賞はキセキ。

1個下の世代、2018年の3冠はエポカドーロ、ワグネリアン、フィエールマン。

ちょっと地味な馬が並んでいますね。私の競馬熱がいちばん下火だった頃です。



2018年の秋のこと。

オールカマー、天皇賞(秋)、マイルチャンピオンSと3走したアルアイン、もちろんSさんに馬券を頼まれました。しかし全部外れ。


翌年の金鯱賞もアルアインから攻めたSさん。しかしアルアインは善戦こそすれども勝利には至りませんでした。


そして迎えた2019年3月31日。第63回大阪杯。


当日はSさんがお休みだった為、前日の土曜に話をしました。


「明日は日の出町に馬券買いに行こうと思ってるんだよ。」


本命は聞くまでもありません。

単勝9番人気22倍。皐月賞を勝ったあとは善戦マンに成り下がっていたアルアインはここでもかなり評価を落としていました。


「先行有利の阪神内回り、エポカドーロが垂れたところをキセキとアルアインが捕まえて、ワグネリアンが突っ込んでくるけど届くかどうか云々かんぬん・・・」


麻雀で負けて熱くなっていた私はその話を聞き流しながら、あんまりいいメンツじゃないし、マカヒキの単複応援馬券でも買って終わりかなーなんて適当に思っていただけでした。


当日、ちょうど立ち番となっていた私は雀荘のテレビで大阪杯を観戦します。

レースは、遂に善戦マンが激走をみせました。皐月賞馬の意地でしょうか。



1着アルアイン

2着キセキ

3着ワグネリアン




・・・あれ??

もしかして・・・。


私はSさんと同番の翌日が楽しみで仕方ありませんでした。

3連単の配当は93560円。


もしいつも通り1点1万買っていたら・・・。



そして、翌日、ワクワクしながら勤務先の雀荘へ行った私。

ところが、いつも必ず私よりも早く来ているSさんの姿がありません。


「あれ?」


勤務開始時間を過ぎても姿を見せないSさん。


こんなことは初めてでした。


寮の電話を鳴らしても応答なし。

程なくして店長から連絡を受けたオーナーのババアがやってきます。


Sさんの住んでる寮の合鍵があるから開けてみるとのこと。

突然呼び出された副店長を店に置き、急いでオーナーと店長となぜか私が部屋まで急行。


何度ノックしても応答がない為、合鍵を使って開けてみると、部屋には見事に何もありません。きれいさっぱり片付いていたのでした。


一昨日まで何事もなく元気に働いていたのに何があったんだと訝しむオーナーと店長。

その横でニヤニヤを堪えるのに精いっぱいの私。


Sさんやりやがったな。


アウトが膨らんで飛んだメンバーは何人か見てきましたが、Sさんの3月の給料は数万円残っていたはず。それすら貰わずに出て行ったということは・・・。


恐らくそういうことなのでしょう。



それからSさんの姿を見た人間はいません。

今もどこかで元気に麻雀を打っているのか、それとも・・・。



Sさんへ

Sさんに鍛えられたおかげで僕もベテラン雀荘メンバーになれました。

またどこかの雀荘でバッタリ会えたら麻雀打ちながら競馬の話でもしようね。

Sさん居なくなったあとちょっとだけ大変だったんだから、そのときはアルアインの勝ち分で1杯奢ってくれよな・・・。




・・・はい、というわけで、久しぶりの昔話でした。

なんかしらんけど、春はいろんな人のことを思い出しちゃってアカンね。


では、そろそろ麻雀打たんかいと怒られそうなのでブログはここまで。

今年の大阪杯の予想はまた明日にでも。


本日も皆様のご来店をお待ちしております。



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